世界の観光地名がわかる事典 「アビニョン橋」の解説 アビニョンばし【アビニョン橋】 フランス南東部のプロバンス地方の古都アビニョン(Avignon)を流れる、ローヌ川にかつて架かっていた橋。◇正式名称は「サンベネゼ橋」(Pont Saint-Bénezet)で、童謡「アビニョンの橋の上で」で知られる橋である。この橋は、アビニョンの城壁の外に架かる長さ920m、幅4mの22のアーチを持つ石造橋で、橋の上にはサンニコラ礼拝堂が建てられた。1177年から1185年にかけて木造の橋が架けられ、その後1226年に石造の橋に架けかえられた。17世紀初めにローヌ川の度重なる洪水により破壊が進み、修復も試みられたが、ついには断念された。結局、18のアーチが流され、現在は川の途中で切れたままの4つのアーチ・橋脚と2階建てのサンニコラ礼拝堂が残っている。たいへん危険な状態にあり、童謡にあるような「アビニョンの橋で踊るよ、踊るよ」というような行動はとることができない。橋が危険な状態にあるため、サンニコラ礼拝堂に収められていた聖ベネゼの聖遺物はセレスティン修道院に移されている。 出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報