日本大百科全書(ニッポニカ) 「サン・モール修道女会」の意味・わかりやすい解説
サン・モール修道女会
さんもーるしゅうどうじょかい
1666年バレNicolas Barré(1621―1686)がフランスのルーアン近郊のソットビルに創立した女子修道会。正式には「幼きイエズスの愛徳女子修道会」(1991年11月「幼きイエス会」に改称)といい、1676年パリのサン・モールに修練所を設立したため、一般にこうよばれた。教育・社会事業をおもな事業とし、その活動は世界各地に及んでいる。日本にも1872年(明治5)に渡来し、東京・築地(つきじ)に語学校を開き、孤児院を設立するなど社会事業を行った。また、当時童貞学校とよばれた修道女会経営の学校において、知識階級の婦人に語学、音楽、裁縫などを教え、以後日本の女子教育に多くの貢献をしている。現在、横浜のサン・モール・インターナショナルスクールのほかに、東京、横浜(旧、紅蘭女学校)、静岡(旧、不二女学校)、福岡の各地に幼稚園、小・中・高等学校をもち、学校法人として雙葉(ふたば)学園の名称をとっている。
[磯見辰典]