シェルタ語(読み)シェルタご(その他表記)Shelta Thari

改訂新版 世界大百科事典 「シェルタ語」の意味・わかりやすい解説

シェルタ語 (シェルタご)
Shelta Thari

イギリス漂泊民の間で使用される秘密言語系統は定かではなく,ドルイドが用いていた秘教的言語の残滓(ざんし)とする説まである。特別な表記体系はないが単なる符丁暗号ではなく,文法をもつという。1876年に言語学者レランドCharles Godfrey Lelandが,ロンドンで漂泊民から採取したのが発端。一時はジプシー方言と考えられたが,言語学的にはケルト語派に属するという説が有力となり,一部ではさらに古い起源をもつとされるピクト人の言語に比定された。現在では漂泊民の隠語と考えられている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android