しこなし

精選版 日本国語大辞典 「しこなし」の意味・読み・例文・類語

し‐こなし

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物事を十分によく理解して思うままに処置すること。さばき。切りまわし。
    1. [初出の実例]「はじめてのしこなし、どうで御座るといへば」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)一)
  3. 身の立ち居振舞い。身ごなし。また、態度や様子。ふるまい。こなし。
    1. [初出の実例]「座なれたる客のしこなし」(出典:浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)一)
    2. 「恥かしさうなしこなし」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
  4. 芝居で、役者がその扮(ふん)する役の心情を巧みな演技で表現すること。
    1. [初出の実例]「働脇は親よりも増べきなどと云。併、親は、何に成てもしこなし、増たる事多し」(出典:四座役者目録(1646‐53)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android