しなてるや

精選版 日本国語大辞典 「しなてるや」の意味・読み・例文・類語

しなてる‐や

  1. ( 「しなてる」が間投助詞「や」を伴って五音化したもの ) 「かた(片)」にかかる。
    1. [初出の実例]「しなてるや片岡山に飯(いひ)に飢ゑて伏せる旅人あはれ親なし〈聖徳太子〉」(出典拾遺和歌集(1005‐07頃か)哀傷・一三五〇)
  2. 「鳰(にお)の湖(みずうみ)」にかかる。かかり方未詳。
    1. [初出の実例]「しなてるや鳰(にほ)のみづうみに漕ぐ舟のまほならねども逢ひ見しものを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)早蕨)

しなてるやの語誌

( 1 )上代においては、「しなてる」と四音で表わされていたが、平安時代以降、五音化した「しなてるや」が用いられ、「しなてる」の例は見られない。同様に五音化した例として「おしてるや」がある。音数律の問題から生じた変化と考えられる。
( 2 )「にほのみづうみ」は琵琶湖のことで、「万葉‐三三二三」の「しなたつ」に続く「筑摩(つくま)」が近江国琵琶湖沿岸の地であることから、関係があるのではないかともいわれる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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