シビルの神託(読み)シビルのしんたく(その他表記)Sibylline Oracles

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シビルの神託」の意味・わかりやすい解説

シビルの神託
シビルのしんたく
Sibylline Oracles

シビュレの託宣ともいう。旧約聖書の偽典と新約聖書の偽典がある。前者は前2世紀から紀元2世紀にかけて成立し,後者は2世紀中葉から3世紀初頭に成立した。いずれも古代ギリシアの有名な女性託宣者シビルの名をかり,ギリシア語で書かれた。前者は離散後のユダヤ教宣教の目的で書かれ,一神教の主張,メシアの待望,ユダヤ人の栄光の預言,終末思想などを含む。キリスト教徒の間にも好評を博した。後者はユダヤ教文書を土台にした第1,2巻と純粋にキリスト教の文書第6~8巻から成る。イエスの来臨,キリスト教の成立,異邦人教会の成立,エルサレム陥落,ユダヤ人の追放,終末の裁き,ローマの裁きなどを含む。

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