日本大百科全書(ニッポニカ) 「シロバナサクラタデ」の意味・わかりやすい解説
シロバナサクラタデ
しろばなさくらたで / 白花桜蓼
[学] Persicaria japonica (Meisn.) Nakai ex Ohki
Polygonum japonicum Meisn.
タデ科(APG分類:タデ科)の多年草。地下に走出枝を出す。茎は直立して下方より分枝し、高さ0.5~1メートル、毛はない。葉は披針(ひしん)形で先が鋭くとがり、基部はくさび形で長さ7~16センチメートル、質はやや厚く、両面に短毛がある。葉柄は短い。雌雄異株。花期は8~11月。花は大形で花被(かひ)は白色の腺点(せんてん)があり、5裂する。雌花では花柱が、雄花では雄しべが、それぞれ花被より長い。痩果(そうか)は扁三稜(へんさんりょう)形で、光沢がある。水湿地に生え、日本全土、および朝鮮半島南部、中国に分布する。サクラタデP. odorata (Lour.) Soják subsp. conspicua (Nakai) Yonek.(P. conspicuum Nakai)は本種に似るが、茎の分枝は少なく、花は淡紅色、痩果は光沢がない。本州から九州、朝鮮半島に分布する。
[小林純子 2020年12月11日]