シンプソンの公式(読み)シンプソンのこうしき(英語表記)Simpson's rule

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シンプソンの公式」の意味・わかりやすい解説

シンプソンの公式
シンプソンのこうしき
Simpson's rule

関数数値積分に,実用上よく使われた公式で,イギリスの数学者 T.シンプソン(1710~61)によって発見された。与えられた区間ab]での fx)の定積分
の値が正確に求められないときには,積分が容易に求められる関数,たとえば多項式 px)で fx)を近似して,px)の定積分をもって fx)の定積分の近似値とする方法が用いられる。この方法の一般公式は,ニュートンコーツの公式で与えられる。シンプソンの公式は,ニュートン=コーツの公式の,n=2の場合にあたり,シンプソンの 1/3則ともいわれる。n=3のときがシンプソンの 3/8則である。区間[ab]を 2n 等分し,その分点を順に ax0x1x2,…,x2nb とし,これらに対応する yfx)の値をそれぞれ,y0y1y2,…,y2n とすれば,定積分 S の近似値は S≅(h/3){y0+4(y1y3+…+y2n-1)+2(y2y4+…+y2n-2)+y2n}で与えられる。ただし h=(ba)/2n である。

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