2006年に登録されたチリの世界遺産(文化遺産)で、ベルナンド・オイヒンス州カチャポアル県マチャリ市にある鉱山都市。20世紀初頭、銅採掘のために建設された都市で、最盛期には1万数千人もの住人が暮らす町へと発展した。標高2000mを超すアンデス山脈の高地にあり自然環境は厳しいが、世界最大の銅産出量を誇るチリで3番目の産出量を持ち、町は活況を呈した。山の斜面に建設されたため階段が多く、独特の景観を有している。建物の多くは木造で、赤や黄色など原色系の塗装が施されており、明るい町並みが残されている。1970年代に鉱山の規模縮小が始まり家族たちが移住したため町は衰退し、現在は定住者がいなくなった。20世紀に建設された大規模な山岳鉱山都市として貴重な産業の遺産であることが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はSewell Mining Town