ジェニー機(読み)ジェニーき

百科事典マイペディア 「ジェニー機」の意味・わかりやすい解説

ジェニー機【ジェニーき】

英国ハーグリーブズが1760年代に発明した紡績機。手回しではあるが1人で多数(初め6〜7本,のち80本)の紡錘を回転させ,綿糸大量供給の端を開いた。しかし紡出糸は撚りが弱いため緯糸(よこいと)用にしか向かず,経(たて)糸の量産水力紡績機で実現された。
→関連項目ワイアット

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改訂新版 世界大百科事典 「ジェニー機」の意味・わかりやすい解説

ジェニー機 (ジェニーき)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のジェニー機の言及

【工場】より

…道具と手の熟練に基礎をおいた家内工業が機械と蒸気力に基礎をおいた工場制度へ移行することは,イギリス産業革命の最もドラマティックな変化であったが,この変化を代表するのは綿工業,とりわけ紡績業であった。昔ながらの紡車に取って代わった最初の紡績機はハーグリーブスのジェニー機(1770特許)であるが,手で操作でき,小型で安価であったから,旧来の家内工業に広く取り入れられた。紡績業を家内工業から工場制度に変えたのは,アークライトの水力紡績機(1769特許)であった。…

【紡績】より

…33年J.ケイが発明した織機の飛杼(とびひ)装置は緯糸(よこいと)を打ち込む能率を飛躍的に増大させ,これが引金となり,紡績法の研究も活発に行われた。38年J.ワイアットが考案したローラードラフトに関する特許をL.ポールが取得し,64年にはJ.ハーグリーブズがフライヤーのない紡車を改良し,多くの紡錘を1人で操作できるジェニー機を発明した。この機械は手動式で,粗糸把持部を後退させて粗糸を引き伸ばしながら撚りをかけるもので,当時の労働者が失業を恐れて発明者を迫害したことでも有名である。…

※「ジェニー機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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