ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジョージ」の意味・わかりやすい解説
ジョージ
George, Henry
[没]1897.10.29. ニューヨーク
アメリカのジャーナリスト,社会改革論者。 1880年ニューヨークを中心に改革運動を起し,D.リカード的地代論に立って人口の増加,機械使用による利益は土地の独占的所有者にほとんど吸収されてしまう結果,貧富の差が大きくなり,地代は上昇し,利子,賃金は低下すると述べた。したがって土地の共有の必要性を説き,その方法として全地代を租税として徴収し,それを社会福祉その他の支出に向けよと主張した。またこの税収は全財政支出をまかなって余りあるとし,他の租税を撤廃すべしと主張したため,単税論者とも呼ばれる。主著『進歩と貧困』 Progress and Poverty (1879) は国際的反響を呼び,19世紀末のイギリス社会主義に大きな影響を与え,広くジョージ主義運動を起し,フェビアン協会の発足 (84) に一つのきっかけを与えた。ほかに『土地問題』 The Irish Land Question (81) ,『社会問題』 Social Problems (83) ,"The Science of Political Economy" (98) などの著書がある。
ジョージ
George
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