最新 地学事典 「ジュラ紀古世無酸素事変」の解説
ジュラきこせいむさんそじへん
ジュラ紀古世無酸素事変
Early Jurassic anoxic event
ジュラ紀前期後半(Toarcian前期)に起こったとされる無酸素事変。H. C. Jenkyns(1988)は,ジュラ紀前期に三度にわたる海洋無酸素事変があり,なかでも最大のものがToarcianのものと主張した。この事変により汎世界的に有機物に富む黒色泥岩が形成された。ヨーロッパのPosidonia頁岩やJet Rock Seriesなどはこの事変による堆積物である。日本では豊浦層群において同事変による黒色泥岩が報告されている。また深海堆積物中にも同事変を裏付ける有機物に富むチャートなどの記録が残されている。同事変に前後する海生無脊椎動物相の急激な変化は,Pliensbachianの絶滅ともいわれる。
執筆者:堀 利栄
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

