普及版 字通 「ジョ・はかる・くらう」の読み・字形・画数・意味
10画
[字訓] はかる・くらう
[説文解字]
[字形] 形声
声符は如(じょ)。〔説文〕一下に「馬に(か)ふなり」と馬を飼養する意とする。〔荘子、人間世〕に「(くん)を(く)らはず」、〔方言、七〕に「・越の、そ飮を貪る、之れをと謂ふ」とみえる。〔詩、風、柏舟〕「以て(はか)るべからず」の〔伝〕に「度(はか)るなり」とあって、これが字の古訓。字の構造は(若)とよく似ており、艸は両手。若い巫女が手をあげて舞い、神意を問いはかるさまを示す。啖食の意は、のち草に従う字として解されたものであろう。「(はか)る」「(く)らう」の間には字義の関連が認められず、一字両義の字とみるべきであろう。
[訓義]
1. はかる、如・若と同系で、神意を問いはかる。
2. くらう、くう、むさぼりくらう。
3. 牛・馬をかう、牛馬にくらわせる。
4. と通じ、ひく。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕 由天毛乃(ゆでもの)〔名義抄〕 ユツ・ユデモノ・アサル・クフ・クラフ・クサヒラ・ハカル・シク・シキヰニス・ハサム・ユク・クム・スク・ウルフ・ユルフ・ノム
[語系]
・如njia、njiakは声近く、字形の立意も似ており、女巫が神前に舞って神意を承けることを示す字。も「度る」ことを原義とする字。「食う」意は嫩nun、軟・njiuanなど柔(じゅうぜん)の意をとるもので、若く柔らかいもの、食すべきものをいう語であろう。
[熟語]
噎▶・▶・鑒▶・魚▶・▶・▶・恨▶・菜▶・斎▶・嚼▶・▶・腥▶・素▶・草▶・痛▶・▶・▶・筆▶・毛▶・▶
[下接語]
・菜・嚼・柔・食・素・・匪・茅・
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報