化学辞典 第2版 の解説
ジ-t-ブチルペルオキシド
ジブチルペルオキシド
di-t-butyl peroxide
(CH3)3COOC(CH3)3(146.23).過酸化ジ-t-ブチルともいう.過酸化水素を硫酸の存在下でt-ブチルアルコールまたはイソブチレンと反応させることにより得られる.引火性の高い無色の液体.融点-40 ℃,沸点109~110 ℃,12~13 ℃(2.7 kPa).単純な構造を有するジアルキルペルオキシドのなかでもっとも安定である.接触水素付加によって還元されず,200~300 ℃ に加熱してはじめて(CH3)3C-O・ラジカルに分解し,さらにメチルラジカルとアセトンとに分解する.ラジカル重合の開始剤,硬化剤,架橋剤として用いられる.[CAS 110-05-4]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報