化学辞典 第2版 の解説
ストリッピングボルタンメトリー
ストリッピングボルタンメトリー
stripping voltammetry
目的物質を指示電極上に電解濃縮した後,濃縮物についてボルタンメトリー測定を行い,濃縮物の溶出に伴う電解電流を測定して目的物質を定量する方法.目的物質を指示電極上に濃縮し,続いて電極電位を正向きに走査するアノーディック・ストリッピングボルタンメトリーと,目的物質を指示電極上に濃縮した後,電極電位を負側へ走査するカソーディック・ストリッピングボルタンメトリーとがある.指示電極としては,ガラス状炭素(グラッシーカーボン)電極や濃縮機能をもつ修飾電極が用いられる.電極へ濃縮する方法としては,電解析出のほか,吸着,抽出,イオン交換法などがある.10-8~10-10 mol L-1 まで定量可能で,環境物質などの微量分析に利用される.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報