ストルガツキー兄弟(読み)ストルガツキーきょうだい

改訂新版 世界大百科事典 「ストルガツキー兄弟」の意味・わかりやすい解説

ストルガツキー兄弟 (ストルガツキーきょうだい)

ソ連邦ロシアの二人組のSF作家。兄アルカージーArkadii Natanovich Strugatskii(1925-91)は日本文学者。弟のボリスBoris Natanovich Strugatskii(1933- )は天文学者でもある。1957年から兄弟合作の形でSF小説を発表し始めた。彼らの創作活動は〈現代を把握するためのモデルづくり〉であり,《神様はつらい》(1964)や《有人島》(1972)などの長編では未知の星の社会と接触を持つ人間の姿が描かれている。彼らのこういった鋭い社会的姿勢は,しばしばソビエト体制と衝突し,《そろそろ登れ蝸牛かたつむり)》《トロイカ物語》(以上1968),《醜い白鳥》(1972)などは発禁になっていたが,87年以降,解禁が進められている。
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百科事典マイペディア 「ストルガツキー兄弟」の意味・わかりやすい解説

ストルガツキー兄弟【ストルガツキーきょうだい】

ロシア(ソ連)を代表する二人組のSF作家。兄アルカージーArkadii Natanovich Strugatskii〔1925-1991〕は日本文学者,弟ボリスBoris Natanovich Strugatskii〔1933-2012〕は天文学者でもある。1957年から兄弟合作の形でSF小説を発表しはじめた。彼らの創作活動は〈現代を把握するためのモデルづくり〉であり,その鋭い社会的姿勢はソビエト体制とは相いれなかった。そのため《そろそろ登れ蝸牛》(1968年),《醜い白鳥》(1972年)などはソ連時代には発禁になっていたが,1987年以降は全面的に解禁された。
→関連項目SFタルコフスキー

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