化学辞典 第2版 「ストロンチウム化合物」の解説
ストロンチウム化合物
ストロンチウムカゴウブツ
strontium compound
一般に無色のイオン結晶で,安定な化合物中ではストロンチウムは酸化数2の陽イオンとして存在する.天然には,ストロンチアン石SrCO3,天青石SrSO4として存在する.フッ化物,炭酸塩,硫酸塩,リン酸塩,シュウ酸塩,クロム酸塩は水に難溶,フッ化物以外のハロゲン化物,硝酸塩,酢酸塩は易溶.化学的性質はカルシウムとバリウム化合物の中間の性質を示す.水酸化物,炭酸塩,硝酸塩はカルシウムと異なって熱によって分解しにくい.硝酸ストロンチウムは花火や信号火に,硫化ストロンチウムは皮革の脱毛剤に,炭酸ストロンチウムは真空管に,水酸化物は砂糖の精製に用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報