知恵蔵 「スポーツNPO」の解説 スポーツNPO スポーツに関わる事業を行うNPOの資格を有する団体。2006年7月現在、スポーツNPOの数は2185(NPO法人クラブネッツ調べ)で、NPO全体の約1割を占める。1998年のNPO法成立以来、行政、企業、従来の公益法人が提供するスポーツ関連サービスを補完する形で、数を増やしてきた。スポーツNPOの中で最も数が多いのが、地域スポーツクラブを法人化するケースで、社会貢献事業という目的を持つ組織への、衣替えが目立つ。法人化によってクラブは契約行為の主体になることができ、社会的信用度も高まることから、補助金の獲得や行政からの委託業務を請け負うことが可能となる。スポーツNPOの中には、ずさんな事業計画によって有名無実化した団体もあるが、今後は、コミュニティー・ビジネス、市民事業、ワーカーズ・コレクティブのような事業経営のベクトルを持つスポーツNPOが必要になる。社会貢献事業という明確な経営目標を持つ、新しい経済の担い手としての発展が期待されている。 (原田宗彦 早稲田大学教授 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報