スマトラの熱帯雨林遺産(読み)スマトラのねったいうりんいさん

世界遺産詳解 「スマトラの熱帯雨林遺産」の解説

スマトラのねったいうりんいさん【スマトラの熱帯雨林遺産】

2004年に登録されたインドネシアの世界遺産(自然遺産)で、スマトラ島北西部から南東部へとのびるバリサン山脈に広がる地域で、面積は約2万5000km2。グヌン-ルセル国立公園、ケリンチ-セブラ国立公園、ブキット-バリサン-セラタン国立公園の3つの国立公園からなる。1万種以上の植物、200種以上の哺乳類、580種の鳥類が生息し、なかにはスマトラオランウータンなどの絶滅危惧種も多い。ケリンチ山(3800m)をはじめとする活火山、豊かな緑や湖などの自然環境も美しく、これらのことが評価されて、世界遺産に登録された。しかし主にケリンチ-セブラ国立公園やブキット-バリサン山脈地域における道路の建設や森林伐採・密猟・不法伐採・農地による侵食などを理由に、この遺産の「顕著な普遍的価値」を脅かすと判断され、2011年に「危機遺産リスト」に登録された。◇英名はTropical Rainforest Heritage of Sumatra

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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