大学事典 「スワスモア・カレッジ」の解説
スワスモア・カレッジ[アメリカ]
フィラデルフィア郊外に所在の,アメリカ合衆国で最高水準のリベラルアーツ・カレッジ。1864年クエーカー教徒向けの男女共学校として創設され,工学も備えた。20世紀初頭の大学とカレッジへの分岐点では後者を選択したが,東部で最大の天体望遠鏡を設置するなど学術水準の向上にも努めた。1920年ローズスカラーのフランク・アイデロットを学長に迎え,オックスフォードのオーナーズ・プログラムを導入した。上級生は文献リストに基づいて専攻分野を自学し,卒業時に外部の学者による試験を受けてオーナーズ生として卒業するという選択肢を得た。これ以降スワスモアは,教育上のアイデンティティを求めるカレッジと,ドイツ大学に代わる模範を求める諸大学にとってのモデル校として,全米から注目された。その後も最高レベルの教育を維持し続け,毎年の卒業生が三百数十名の小規模校でありながら,これまで5名のノーベル賞受賞者を輩出している。
著者: 立川明
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報