ずるずるべったり(読み)ズルズルベッタリ

デジタル大辞泉 「ずるずるべったり」の意味・読み・例文・類語

ずるずる‐べったり

[名・形動]はっきりとけじめをつけず、惰性で、ある状態を続けること。また、そのさま。「ずるずるべったりな(の)関係」
[副]に同じ。「ずるずるべったり(と)居ついてしまう」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ずるずるべったり」の意味・読み・例文・類語

ずるずる‐べったり

  1. [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙
    1. ある状態を、惰性やなりゆきにまかせて続けるさま。また、そうしているうちに、物事が成就したり片づいたりするさま。
      1. [初出の実例]「何がなしに頭から抱付て、お性根さへ入れたれば、其跡はずるずるべったり」(出典:浄瑠璃・敵討御未刻太鼓(1727)馬揃へ)
      2. 「これを斯うして、斯うやって、跡は斯うして斯うなれば、わしが思ひはズルズルベッタリ。遠い思案をしようより、これが近道」(出典:歌舞伎・高麗大和皇白浪(1809)五立)
    2. 人間関係をなれあいで続けるさま。また、そうやって相手に甘えて頼ったり、からみついて離れなくなったりするさま。
      1. [初出の実例]「林部左門が冥土へ転籍とやらかしたので無何時(ズルズルベッ)たりの堕落夫婦(おっこちふうふ)となり」(出典:春雨文庫(1876‐82)〈和田定節〉二一)
    3. 連れだってだらだらと動作を行なうさま。
      1. [初出の実例]「三人が話しながら、ずるずるべったりに歩き出したものだから、際立った挨拶をする機会がない」(出典:三四郎(1908)〈夏目漱石〉六)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
    1. ある状態を惰性やなりゆきで続けるさま、また、そうしているうちに物事が成就したり片づいたりするさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「貴殿さへやろふと言やれば、ずるずるべったり事は済」(出典:歌舞伎・幼稚子敵討(1753)三)
    2. だらしなく腰をおろすさま、でれでれと座っているさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「生海鼠(なまこ)ずるずるべったり居(すは)り」(出典:売卜先生糠俵後編(1778)上)
    3. 人間関係をなれあいで続けるさま、また、そうやって相手に頼ったりからみついたりするさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「ズルズルベッタリその家に厄介になって中学校を卒業した」(出典:新しき立身道(1937)〈大槻憲二〉第十四講)

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