セイヨウナシ(読み)せいようなし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セイヨウナシ」の意味・わかりやすい解説

セイヨウナシ
せいようなし / 西洋梨
[学] Pyrus communis L.

ヨーロッパから西アジア原産地とするナシ一種。とりたての果実堅いが、数日貯蔵すると軟化し、芳香が出て食べごろとなる。著名な品種バートレットラ・フランスなどがある。

[飯塚宗夫]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セイヨウナシ」の意味・わかりやすい解説

セイヨウナシ(西洋梨)
セイヨウナシ
Pyrus communis; common pear

バラ科の落葉高木。ヨーロッパ原産で,地中海地方で広く栽培されている。日本でも果樹として山形県などで栽植されている。その果実は酸味と芳香に富み果肉が軟らかく美味である。いわゆる洋なし形,すなわちくびれの少いひょうたん形で,果柄側が突出して細くなっている点が,日本種を含めて東洋種のナシが球形の果実をもっているのと異なっている。本来乾燥気候のところのもので日本での栽培はむずかしく,また果実が保存に耐えないのでもっぱら缶詰用とされる。 bartlett,la Franceなどの品種が有名である。

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