普及版 字通 の解説
12画
(異体字)
12画
[字訓] ぬいぐつ・かさねぐつ・かささぎ
[説文解字]
[金文]
[字形] 象形
礼装用のぬいぐつの形。〔説文〕四上に「鵲(かささぎ)なり。象形」とするが、その形とはみえない。金文の賜与に「(ふつせき)」を賜う例が多く、は黻(ふつ)、は前の(こう)の部分に大きな飾りを縫いつけた履(くつ)である。〔詩、小雅、車攻〕に「赤(せきふつ)金」の句があり、金の飾りを多くつけることがあった。〔周礼、天官、人、注〕に「複下をと曰ふ」とあって二重底のもの。鵲は〔淮南子、原道訓〕に「鵲の(せきせき)たる」とあって、その鳴き声から名をえたもの。は「烏虎帝」といわれるように、と烏との字形が近く、烏の形と誤られることがあるが、は本来鳥の形ではない。
[訓義]
1. ぬいぐつ、礼装用のかさねぐつ。
2. 鵲と通じ、かささぎ。
3. 潟と通じ、ひがた、さわ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 クツ 〔字鏡〕 クツツミシ 〔字鏡集〕 クツ・カササギ
[熟語]
奕▶・鹹▶・履▶・鹵▶
[下接語]
・遺・革・玉・金・朱・神・赤・仙・素・帝・佩・文・鳳・履
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報