字鏡(読み)ジキョウ

デジタル大辞泉 「字鏡」の意味・読み・例文・類語

じきょう〔ジキヤウ〕【字鏡】

漢和字書。原形は3巻か。著者未詳。平安後期ごろに成立零本漢字部首によって配列し、漢字による反切・類音・字義などの注、片仮名万葉仮名による字音和訓の注などを記す。

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精選版 日本国語大辞典 「字鏡」の意味・読み・例文・類語

じきょうジキャウ【字鏡】

  1. 漢和辞書。撰者・成立年時不明。平安後期頃の成立か。完本は現存しない。部首別に漢字を分類、配列して漢文で注を施し、万葉仮名、片仮名の訓を付けてある。「新撰字鏡」「類聚名義抄」等をうけたもので、後の「字鏡集」「倭玉篇」の資料となった。

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世界大百科事典(旧版)内の字鏡の言及

【辞書】より

…菅原是善(これよし)(道真の父)の《東宮切韻(とうぐうせついん)》は847‐850年(承和14‐嘉祥3)の間に成立したといわれ,中国の14種の《切韻》を集成し,漢字を韻によって分類し,その音や意味をしるし,和訓はないようであるが,これも原本は散逸した。つづいて出たのが《新撰字鏡(しんせんじきよう)》12巻で,僧昌住の著,昌泰年間(898‐901)に増補が成立した。漢字を字形によって偏旁に分類したものであるが,漢文の注のあとに,万葉仮名で和訓を書き添えてある点は現存する最古のものである。…

※「字鏡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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