六訂版 家庭医学大全科 の解説
〈その他の代謝異常症〉アルカプトン尿症
〈その他の代謝異常症〉アルカプトンにょうしょう
Alcaptonuria
(子どもの病気)
どんな病気か
アルカプトン尿症は、チロシンの代謝経路にあるホモゲンチジン酸酸化酵素という
症状の現れ方
最も特徴的なのは患児の尿を放置しておくと黒変するということです。患児のおむつが黒色に変化していることで気づくこともあります。これは尿中のホモゲンチジン酸が酸化されて黒色の物質に変化するためと考えられています。
成人以降にみられる症状としては、組織
関節炎は本症の晩期の症状で、40~50代に発症します。全身の大きな関節が侵され、運動制限、疼痛のために寝たきりの生活を余儀なくされる場合もあります。
本症では発育、発達が遅れたり、生命の危険がもたらされるということはありません。
治療の方法
残念ながら有効な治療法は見つかっていません。ビタミンCが色素の沈着を抑えると考えられており、多くの患者さんで投与されています。
大浦 敏博
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報