タイセイヨウカマイルカ(その他表記)Lagenorhynchus acutus; Atlantic white-sided dolphin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タイセイヨウカマイルカ」の意味・わかりやすい解説

タイセイヨウカマイルカ
Lagenorhynchus acutus; Atlantic white-sided dolphin

クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科カマイルカ属。体長は雄約 2.8m,雌約 2.5mに達する。体重は雄約 235kg,雌約 182kgになる。出生体長は 1.1~1.2m。背部ならびに胸鰭 (むなびれ) は黒青色,体側はねずみ色,腹部は白色。胸鰭つけ根から口角に向って黒青色の細い線が伸びる。体側の中央部分に体軸と平行な白斑があり,その後方に黄土色またはねずみ色のはけではいたような帯がある。体型は紡錘形。噴気孔は1個で頭部正中線上にある。嘴 (くちばし) は短く小さいが,前頭部との境は明瞭。尾柄部は急に細くなっており,上下のキール (稜状の隆起) は著しい。背鰭は体の中央に位置し,かなり高く,鎌状で後方へ傾く。上下顎骨に先端がとがった小さい円錐歯が左右 30~40対ある。数百頭をこえる大群で行動し,群れのなかには性別や年齢の違いによる分離がみられる。非常に活動的で海面より高く跳躍する。出産は夏に行われ,6~7月が最盛期である。群集性の小型魚類やスルメイカ類を捕食し,しばしば摂餌の際に大型鯨類を伴う。北大西洋の寒帯から亜北極域における大洋域に分布し,まれにバルト海へ進入する。大量漂着する種として知られる。

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