タカクラタツ(読み)たかくらたつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タカクラタツ」の意味・わかりやすい解説

タカクラタツ
たかくらたつ / 高倉竜
[学] Hippocampus takakurai

硬骨魚綱ヨウジウオ目ヨウジウオ科に属する海水魚。千葉県以南に分布し、沿岸の浅い岩礁の周りの砂礫(されき)や砂泥底にすむ。タツノオトシゴ類では大形種で、全長17センチメートルに達する。胴部と尾部に骨質隆起があり、後頭部の冠状突起は低く後方に傾き、その突起の後方に2棘(きょく)がある。胴部の背側に3個の黒色円紋があるが、体の地色淡褐色から黒色まで変異が著しいので、この黒紋がわかりにくい個体もある。背びれ21軟条、臀(しり)びれ4軟条、尾部には尾びれがなく、物に巻き付くことができる。食用とはされない。

[出口吉昭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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