タチスミレ(読み)タチスミレ(その他表記)Viola raddeana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タチスミレ」の意味・わかりやすい解説

タチスミレ(立菫)
タチスミレ
Viola raddeana

スミレ科の多年草で,東アジアの冷温帯に分布する。日本では関東地方以北と北九州原野川辺湿地に生える。茎は無毛で直立し,高さ 50cmに達する。スミレの仲間では大型のほうである。葉は三角状披針形で基部が最も長く,まばらな鋸歯をもつ。托葉は大型で縁にあらい鋸歯がある。初夏に,淡紫色の花を葉腋から伸びた花柄につける。和名は茎が長く直立するのが目立つことによる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のタチスミレの言及

【スミレ】より

…花は小さくて弁の長さ約1cm,白色,紫色のすじがとくに下弁で目だち,距は短く半球形,上弁は反巻(はんけん)する。これに近縁なタチスミレV.raddeana Regelは茎が直立し,ときに1mほどの高さになる。葉はまばらに互生し,葉身は三角状披針形,やや大型の托葉が目だつ。…

※「タチスミレ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android