タトラ山脈(読み)たとらさんみゃく(英語表記)Tatra Mountains

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タトラ山脈」の意味・わかりやすい解説

タトラ山脈
たとらさんみゃく
Tatra Mountains

スロバキアポーランドとの国境付近を東西に走る二つの山脈総称バーフ川の北にあるものを高タトラ山脈とよび、南にあるものを低タトラ山脈とよぶ。高タトラ山脈はカルパティア山脈の最高部を占め、長さ約64キロメートル、幅約24キロメートル。最高点はゲルラホウスキー山(2663メートル)。花崗(かこう)岩よりなり、氷食を顕著に受けてカール(圏谷)が並び、山地南縁をモレーン(氷堆石(ひょうたいせき))が取り巻く。山地はモレーンに抱かれた氷河湖など小湖沼に富んでいる。モミの樹林帯の上、標高1500メートル以上では露岩地となるが、山麓(さんろく)のモレーン地域は厚く闊葉樹(かつようじゅ)に覆われている。低タトラ山脈は、結晶質岩石よりなり、ハンガリー国境に向かって南東走する。長さ約75キロメートル、幅約25~30キロメートル。最高点はデュンピエル山(2043メートル)。

[三井嘉都夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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