タヌキモ類(読み)タヌキモるい(英語表記)Utricularia; bladderwort

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タヌキモ類」の意味・わかりやすい解説

タヌキモ類
タヌキモるい
Utricularia; bladderwort

タヌキモ科の水生食虫植物。大別してタヌキモの仲間とミミカキグサ (耳掻草)の仲間とがある。タヌキモは池や沼に浮ぶ水草で,根はなく茎には密に葉が互生する。葉は細かく羽状に裂けその一部が捕虫嚢になり,これで水中プランクトンを捕える。タヌキモのほか,ノタヌキモ,コタヌキモなどの近縁種がある。ミミカキグサ湿地に生え地中浅く糸状の白い地下茎がはい,まばらに捕虫嚢をつける。葉は地下茎のところどころから地上に伸び小さな線形またはへら形で,緑色をしている。夏から秋にかけて,細長い花茎を出し上部に数個の白色,黄色,淡紫色,紫色などの花をつける。ミミカキグサのほかムラサキミミカキグサ,ホザキノミミカキグサなどの種がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android