タングステンカルボニル

化学辞典 第2版 「タングステンカルボニル」の解説

タングステンカルボニル
タングステンカルボニル
tungsten carbonyl

W(CO)6.ヘキサカルボニルタングステンともいう.塩化タングステン(Ⅳ)をCO存在下で還元してつくる.空気中で安定な白色結晶.真空中で昇華し,空気中で熱すると100 ℃ で分解する.エタノールエーテルに難溶.COはW原子のまわりに正八面体に配位し,W-C0.206 nm.種々のドナー原子をもつ配位子および不飽和炭化水素でCOを一部置換することができる.還元によりクロムカルボニル同種錯体をつくる.短寿命であるがW(CO)5の存在も知られている.[CAS 14040-11-0]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android