タンゴール(その他表記)tangor

デジタル大辞泉 「タンゴール」の意味・読み・例文・類語

タンゴール(tangor)

柑橘かんきつ類の交雑種の一分類。ミカン類とスイートオレンジ類の自然交配または人工交配による。清見桶柑など。

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改訂新版 世界大百科事典 「タンゴール」の意味・わかりやすい解説

タンゴール
tangor

ミカン類Citrus reticulata Blanco(英名tangerine)とスイートオレンジC.sinensis Osbeck(英名orange)の雑種群の総称で,合成語(tangor)。雑種起源のため樹性,果実の特徴は品種により異なる。一般に,栽培は比較的容易で,果実の品質も優れている。剝皮はミカン類に比べやや難。〈清見(きよみ)〉は枝が垂れる性質があり,葉は波打つ。果実は約200gでオレンジの香りがある。果肉ウンシュウミカンに近い。雄性不稔だが,受粉すると種子がはいる。熟期は3月中・下旬。自然交雑によってできたとされるものに,イヨカンタンカンテンプルなどがある。人為的にはアメリカで1911年から育成が開始され,31年ウマティラ・タンゴールUmatilla tangorがスウィングルW.T.Swingleらにより命名されたのが始まりである。育成のねらいは,ミカン類のもつ,かいよう病抵抗性,果皮のむきやすさとオレンジの芳香,味を兼ね備えた品種を作出することにある。近年はミカン類のもつトリステザウイルス病への抵抗性も注目されている。品種にはオータニーク,清見,マーコットなどがある。清見は農林水産省果樹試験場が育成した日本産タンゴール第1号で,宮川早生温州とトロビタオレンジの雑種。春季生食用品種だが,果汁用としても好適。
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栄養・生化学辞典 「タンゴール」の解説

タンゴール

 ミカン類とオレンジ類の雑種[Citrus sinensis × reticulata]として作られた新しい柑橘類の総称.

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