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たんぱく漏出性胃腸症 たんぱくろうしゅつせいいちょうしょうProtein-losing Gastroenteropathy

家庭医学館の解説

たんぱくろうしゅつせいいちょうしょう【たんぱく漏出性胃腸症 Protein-losing Gastroenteropathy】

[どんな病気か]
 血液中のたんぱく質、とくにアルブミンが胃腸管壁(いちょうかんへき)を通過して管腔(かんくう)内へ異常にもれ出ることでおこる病気の総称で、低たんぱく血症(けっしょう)がみられるのが特徴です。
 漏出(ろうしゅつ)の原因は、腸リンパ系異常、毛細血管透過性(もうさいけっかんとうかせい)の亢進(こうしん)、胃腸管粘膜上皮(いちょうかんねんまくじょうひ)の異常や潰瘍(かいよう)によるものがあります。
 原因疾患は、炎症性腸疾患、アレルギー性胃腸症、腫瘍(しゅよう)、腸管感染症、リウマチ疾患、心疾患などですが、原因不明のものもあります。
[症状]
 浮腫(ふしゅ)(とくに顔面や下腿(かたい)に多い)がみられます。重症になると腹水(ふくすい)や胸水(きょうすい)をともないます。
[検査と診断]
 血液中のたんぱく質の低下と、たんぱくの胃腸管内への漏出を確認します。
 たんぱくの漏出はα(アルファ)1‐アンチトリプシンがどの程度腸管に漏出されるかを調べたり、アイソトープ(放射性同位元素)を使ってアルブミンの代謝(たいしゃ)の度合いを測定して調べます。
 また、原因疾患を見つけるため、X線検査、内視鏡検査、生検(せいけん)やリンパ管造影も行なわれます。
[治療]
 原因疾患の治療が優先されます。対症療法として、利尿薬、アルブミン製剤の服用や、低脂肪高たんぱく食品や中鎖脂肪酸(ちゅうさしぼうさん)食品(腸での吸収が早い脂肪を使った食品)による食事療法を行ないます。また、副腎皮質(ふくじんひしつ)ステロイドがアレルギーや炎症性腸疾患によく効くことがあります。
 多くは広範囲な病変をともなうので、漏出部位が同定できなければ、手術は行なわれません。

出典|小学館家庭医学館について | 情報

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