チオヒダントイン

化学辞典 第2版 「チオヒダントイン」の解説

チオヒダントイン
チオヒダントイン
thiohydantoin

C3H4N2OS(116.15).Sの位置により,2-チオヒダントイン(2-thioxo-4-imidazolidinone)と4-チオヒダントイン(4-thioxo-2-imidazolidinone)とがある.2-チオヒダントインは,エトキシカルボニルイソチオシアナートとアンモニアから得られる.針状晶.融点238 ℃(分解).アルカリ水溶液中で加熱すると開環してチオヒダントイン酸になる.メチレン基活性を利用して,実験室でアミノ酸,そのほかの合成中間体として用いられる.4-チオヒダントインは,エトキシカルボニルアミノチオ酢酸アミドをアルカリと作用させると得られる.針状晶.分解点200 ℃ 以上.酸で処理するとヒダントインになる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android