知恵蔵mini 「チクングニア熱」の解説 チクングニア熱 主にアジアやアフリカに分布するネッタイシマカなどのヤブ蚊が媒介するウイルス性疾患。3~12日の潜伏期を経て発熱や関節炎などの症状が出る。死亡率は低いものの、数カ月にわたって関節に痛みが続き、関節が変形する後遺症の出る可能性もある。特定の治療法は存在していないが、鎮痛薬及び非ステロイド性抗炎症薬などを痛みや腫れを軽減するために用いる。2012年10月2日、同年6~7月に国内でチクングニア熱の患者が相次いで4人確認されたことが国立感染病研究所の調べで分かった。患者はそれぞれ、パプアニューギニア、カンボジア、タイ、フィリピンに渡航歴があった。06年以降、約30例の感染報告があるが、このように短期間にまとまって確認されたのはまれである。ウイルスを媒介するヤブ蚊の一種、ヒトスジシマカは日本にも生息しており、国内で流行する危険性もあると懸念されている。 (2012-10-04) 出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報 Sponserd by