改訂新版 世界大百科事典 「チュコート海」の意味・わかりやすい解説
チュコート海 (チュコートかい)
Chukchi Sea
Chukot Sea
北極海のうち,ロシア連邦東端と北アメリカ大陸西端に囲まれる海域。ロシア語ではChukotskoe moreといい,南はベーリング海峡によって太平洋と通じている。広さ約59万5000km2,最深点は1256m。海岸の大半は山がちで崖が海にせまるが,場所によっては潟湖や砂州が発達する。洋上にウランゲリ島がある。表面水温は夏4~12℃,冬には-1.6~-1.8℃で,表面には夏のわずかな期間を除けばつねに浮氷をみる。塩分濃度は2.4~3.2%。干満差は少なく10~20cm。タラ,オショロコマなどの漁獲があり,アザラシ,セイウチなどがみられ,夏の海岸の崖には多くの海鳥がすみ雛をかえす。
執筆者:渡辺 一夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報