デジタル大辞泉
「たら」の意味・読み・例文・類語
たら[係助・終助]
[係助]《「といったら」の音変化》名詞、活用語の終止形・命令形に付く。多く「ったら」の形をとる。
1 話題として、人や物事を取り上げ、予想外であるという意や蔑視する意を表す。「彼ったら案外はにかみやね」「私の学校ったらずいぶん古いのよ」
2 ある状態・性質を取り上げ、それが普通の程度を超えていることを表す。「つまらないったらないんだ」「彼の秀才ぶりったら抜群だ」
3 強調の意を表す。「行くったら行くよ」「よせったらよせよ」
[終助]《係助詞「たら」の文末用法から》名詞、活用語の終止形・命令形に付く。
1 じれったいという気持ちを込めて相手に促す意を表す。「ねえ、おとうさんたら」
2 驚き・いらだちなどの気持ちを表す。「まあ、あなたったら」「いいかげんにしろったら」
たら[終助]
[終助]《過去の助動詞「た」の仮定形「たら」の、仮定を表す「ば」を伴わない用法が固定化したもの》活用語の連用形に付いて婉曲に命令・勧告する意を表す。「早く着替えしたら」「とにかく返事だけしといたら」
たら[副助]
[副助]《「とやら」の音変化。近世上方語から》下に「言う」「申す」などの動詞を伴って、不確かな気持ちを提示するのに用いる。とか。
「大見屋の娼婦大角さん―いふのでおます」〈洒・色深猍睡夢〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
たら
[二] (「とやら」の変化した語。副助詞的用法) 漠然と指示するのに用いる。…とか。…とやら。
[三] …たならば。「呼ばれたら行く」「もっと若かったらなあ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報