チュワンチョウ特別市(読み)チュワンチョウ(その他表記)Quanzhou

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チュワンチョウ特別市」の意味・わかりやすい解説

チュワンチョウ(泉州)〔特別市〕
チュワンチョウ
Quanzhou

中国華東地方,フーチエン (福建) 省南東部,チュワンチョウ湾に注ぐチン (晋) 江の下流左岸にある市。市区と7県から成るが,チンメン (金門) 県は国民党政府軍が占拠している。唐代から南海貿易の代表的な港となり,南宋以後はインド人,アラビア人などの居留地も設けられた。元代にはマルコ・ポーロやイブン・バットゥータがザイトン Zayton,Zaitunと呼び,世界最大の港と伝えている。清代に入ると,河口に土砂の堆積が激しいこともあって衰え,アヘン戦争後はフーチョウ (福州) やシヤメン (厦門) が開港場となったために地方的な港町となった。また海外への移住者が多い僑郷として有名になった。 1950年代から工業都市として発展し,火力発電所があるほか,電子,電機,農機具,造船,トラクタ部品,織布,製糖,プラスチック,皮革,陶磁器製粉,医薬品,化学肥料,食品など多種の工場が立地している。伝統工芸品も多く,脱胎漆器,料糸灯,刺繍,竹細工木彫,通草盆花,彩紮などがある。北宋の代に建てられたモスク清真寺アラビア文字を刻んだ元代の墓石群,バラモン教寺院,マニ教寺院などがあり,また海外交通史博物館が設けられている。 74年海浜から宋代の遠洋航海用の船と積荷が発掘された。フーチエン医科大学がある。人口 573万 4416,うち市区人口 49万 3446 (1990) 。

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