改訂新版 世界大百科事典 「ティティモンキー」の意味・わかりやすい解説
ティティモンキー
titi monkey
霊長目オマキザル科ティティ属Callicebusに属する新世界ザルの総称。比較的小型で,長くて柔らかい毛をもち,ヨザルとともにオマキザル科の中では原始的なものと考えられている。頭胴長30~35cm。マスクティティC.personatus,ダスキーティティC.moloch,エリマキティティC.torquatusの3種が区別される。南アメリカの熱帯降雨林に生息する樹上生活者で,果実,葉,昆虫などを食べる。2~4頭の集団で生活し,その構成はおとなの雄と雌にその子どもたちといった一夫一妻的なものである。雄と雌のきずなは強く,休息時には2頭が寄りそって尾をからみあわせながら座っているのが観察される。また,ホエザルのように大きな声をだすらしい。行動域は狭く,30~50aである。
執筆者:早木 仁成
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報