ティルトアップ工法(読み)ティルトアップこうほう(その他表記)tilt-up construction method

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ティルトアップ工法」の意味・わかりやすい解説

ティルトアップ工法
ティルトアップこうほう
tilt-up construction method

サイトプレハブ工法一種。大型コンクリート板を建て起して組立てる工法。地上屋根,壁,床などの大型コンクリート板を製作し,クレーンなどで吊上げて組立て,建物を構築する。 1907年アメリカで初めて採用された。プレキャストコンクリート建築工法の一種で,クレーン,電気溶接発達とともに進歩した。ジョイントは現場打ちコンクリートとする湿式法と,溶接または高張力ボルトで締付ける乾式法とがある。この工法によると,完成材として地上で生産するので,労力と型枠費の節約ができる,天候に左右されない,機械化生産が可能である,など多くの利点があって,世界的に行われている。現在では相当大型のコンクリート板でも,工場で生産して,大型トラックで現場に運搬する,建築の工場生産化が進んでいる。

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百科事典マイペディア 「ティルトアップ工法」の意味・わかりやすい解説

ティルトアップ工法【ティルトアップこうほう】

建設現場で大型のコンクリート板(PCパネル)を製作した後,組み立てて建造する工法。普通,パネルは,床パネル,外壁パネル,間仕切パネルに分けられ,これをクレーンでつり上げて組み立てる。パネルとパネルの接合には,埋込鉄筋を溶接し高強度コンクリートを後から打ち込む湿式と,ハイテンションボルトによる乾式工法とがある。

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改訂新版 世界大百科事典 「ティルトアップ工法」の意味・わかりやすい解説

ティルトアップ工法 (ティルトアップこうほう)

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世界大百科事典(旧版)内のティルトアップ工法の言及

【大型パネル工法】より

…現在においても大型パネル工法は5,6階建て以下の中層集合住宅に数多く用いられている。
[ティルトアップ工法]
 大型パネル工法と似た工法にティルトアップ工法tilt‐up construction methodがある。これはあらかじめ建設現場の地上面で外周壁などの大型パネルを製作し,その後,このパネルを立て起こし組み立てる建築の施工法である。…

※「ティルトアップ工法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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