テレマティクス(読み)てれまてぃくす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「テレマティクス」の意味・わかりやすい解説

テレマティクス
てれまてぃくす

双方向通信ができる自動車などの移動体向け情報通信技術の一つ。telematicsは通信を意味するテレコミュニケーションtelecommunicationと、情報工学のインフォマティクスinformaticsを合成した造語である。従来カーナビゲーションシステムのように外部から提供される交通情報や渋滞状況を取得して利用するだけでなく、インターネットに接続することで双方向の通信が可能になり、目的地や進路に応じた道路状況や天気予報、店舗についての情報、食事やサービスの利用予約、映像やゲームなどのダウンロードができる。自動車の盗難時には、GPS全地球測位システム)情報をもとに位置を追跡したり、エンジンをかけられないようにするリモートイモビライザーの利用も可能である。また、電気自動車の利用が広がれば、自動車を充電する時間帯を調整し深夜割引の時間に合わせるなど、電力の利用負荷を抑えるといった応用もできるようになる。日本では、すでにトヨタ自動車のG-BOOK(ジーブック)、日産自動車カーウイングス本田技研工業のインターナビなどのサービスがある。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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