デル・エル・バハリ神殿(読み)デル・エル・バハリしんでん(その他表記)Deir el Bahri ; Dayr al-Baḥrī

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デル・エル・バハリ神殿」の意味・わかりやすい解説

デル・エル・バハリ神殿
デル・エル・バハリしんでん
Deir el Bahri ; Dayr al-Baḥrī

エジプト中王国時代の神殿テーベの西,デル (デイル) ・エル・バハリの地にメントゥホテプ2,3世が岩山を切り開いて築かせた自己の墓廟のための神殿。岩山にはハトル女神が住んでいると信じられ,石棺のある墓室の上に神体が安置されている。自然的景観美的,機能的に生かしており,全体は2層の水平構造の堂の上にピラミッドが載り,下層の前面上層四方列柱廊が配されている。神殿の北側に隣接して,中王国時代第 18王朝のハトシェプスト女王葬祭殿が同じような構造で造営されている。

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