精選版 日本国語大辞典 「ディル」の意味・読み・例文・類語 ディル 〘 名詞 〙 ( [英語] dill ) 植物「イノンド」の別称。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
食の医学館 「ディル」の解説 ディル 日本ではそれほど一般的ではありませんが、欧米では家庭でもさかんに栽培されている、たいへんポピュラーなスパイスです。 ディルには主として、鎮静、鎮痛、消化促進、駆風(くふう)(腸管内にたまったガスの排除)、消臭といった作用があります。 具体的症状としては、不眠症、夜泣き、ヒステリー、腹痛、腹部膨満、消化不良、せきなどに有効。種子をかめば、口臭の除去にも効果があります。 ○食品としての使い方 ディルには、ややキャラウェイに似たレモンのような酸っぱい香りとにがみの香り、軽い刺激があり、種子をスパイス、葉をハーブとして利用します。 種子はパンやジャガイモ料理、魚料理、ピクルスの風味付けに使うのが一般的です。 葉はサラダ、スープ、サケやニシンのマリネなどに、よく用いられます。 出典 小学館食の医学館について 情報
日本大百科全書(ニッポニカ) 「ディル」の意味・わかりやすい解説 ディルでぃるdill イノンド(蒔蘿(いのんど))とよばれるセリ科の植物から得られる香草系香辛料の一種。葉茎部分をディルウィード、種子をディルシードという。キャラウェーに似た香りがあり、味はあとから辛味を感じる。主産地はインド、ハンガリー、オランダ、スペイン、アメリカ、ギリシアなど。サラダやポテト、マカロニにふりかけたり、ソース、スープに使われるが、とくにピクルス、塩漬け野菜、ソーセージの煮込み料理には欠かせない。[齋藤 浩][参照項目] | イノンド ディルウィード(生葉) ディルウィード(乾燥品) ディルシード イノンドの若株 デイルでいる →デール 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ディル」の意味・わかりやすい解説 ディルAnethum graveolens; dill セリ科イノンド属の一年草。香辛植物として古代エジプト時代から栽培されてきた。アジア西部から地中海沿岸にかけて自生。葉は2~3回羽状複葉で,裂片は糸状になり,繊細な感じがする。細かな黄色花が,直径約 15cmの複散形花序を形成する。草丈は 70~100cm。全草に甘い芳香がある。特に魚と相性のよいハーブで,葉を魚料理やマリネの香りづけにしたり,スープやサラダ,ジャガイモ料理にも利用できる。乾燥させた果実はディルシードと呼ばれ,パンや肉料理に利用されるほか,生薬として健胃や消化促進,沈静作用が知られる。生薬名は蒔蘿子 (じらし) 。日当りと水はけのよい場所に春または秋に直まきし,間引きをしながら育てる。 ディルDīr パキスタン北部,カイバル・パクトゥンクワ州マラカンド県にある町。ヒンドゥークシ山脈の南斜面,ディル河谷に位置する。南方マラカンド地区と道路で結ばれ,果物,米,穀類,木材などを集散する。人口 2万4776(1998)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報