最新 地学事典 「トゥファ」の解説
トゥファ
tufa
石灰岩地帯の河川に発達する炭酸塩堆積物。トゥファを堆積する水は雨水を起源とし,地下で石灰岩を浸透する際にCaCO3を溶解させる。その後,CaCO3を溶解した水は鍾乳洞の出口などから地上に湧出し,CO2を脱ガスして過飽和になったCaCO3(主に方解石)を沈殿させる。方解石の沈殿速度は季節変化し,日本の場合には夏季に高く,冬季に低い。これを反映して,トゥファは夏季の緻密な層と冬季の空隙に富む層の繰り返しにより年縞を形成する。年縞をもつという特徴を生かして,トゥファを用いた高解像度の気候記録解読が試みられている。参考文献:A.Kano et al.(2019) Nature
執筆者:狩野 彰宏
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

