改訂新版 世界大百科事典 「トウモロコシ油」の意味・わかりやすい解説
トウモロコシ油 (とうもろこしゆ)
corn oil
maize oil
コーン油ともいう。トウモロコシZea maysの種子の胚芽から圧搾によって得られる油。種子の含油率は3.6~5.7%,胚芽含油率は30~40%。アメリカが主産地である。融点-10~-18℃,比重d145=0.920~0.928,屈折率n20D=1.473~1.476,ケン化価187~198,ヨウ素価88~147。脂肪酸組成はリノール酸54~58%,オレイン酸29~30%,パルミチン酸12~13%,ステアリン酸2%など。てんぷら油,サラダ油などの食用油,マーガリン,ショートニングなど硬化油原料,塗料などに用いられる。トウモロコシからトウモロコシデンプン(コーンスターチ)を製造する際,分離された胚芽から製造される。
執筆者:内田 安三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報