トコジュパン(その他表記)Toko Jepang

改訂新版 世界大百科事典 「トコジュパン」の意味・わかりやすい解説

トコ・ジュパン
Toko Jepang

インドネシア語で〈日本人の店〉の意で,第2次大戦前,オランダ領東インド各地で各種の商業活動に従事した日本人が構えた店舗を意味するが,転じてそのような日本人も含めて用いられることが多い。このような商業活動は日露戦争後に始まり,初期売薬雑貨行商で小資本を蓄えた人々は,瀬戸物衣料をはじめ各種の商品を扱う店舗を構えた。第1次大戦後はその数も増え,また,邦人会社の進出も盛んとなり,百貨店の経営も行われた。とはいえ,現在の企業進出と異なって,直接に現地の人々を顧客としたトコ・ジュパンは,〈正直で礼儀正しい〉日本人として,今なお思い出されている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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