旺文社世界史事典 三訂版 「トスカナ地方」の解説
トスカナ地方
トスカナちほう
Toscana
古くから農産物(ぶどう・オリーブ),鉱産物(銅・鉄・水銀),大理石に富む豊かな地方。名称は別名トゥスキと呼ばれた古代エトルリア人の居住地であったことに由来する。前3世紀にローマの支配下にはいった。西ローマ帝国の滅亡後は東ゴート族・ロンバルド族に支配され,774年にはカール1世(大帝)の領有となった。中世末から諸都市が興隆し,フィレンツェ・ピサ・シエナなどが有名で,教皇党・皇帝党の抗争の中心地。また,19世紀には,イタリア統一運動の有力な一中心ともなった。
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