トバモリー石(読み)トバモリーせき

最新 地学事典 「トバモリー石」の解説

トバモリーせき
トバモリー石

tobermorite

化学組成Ca5Si6O17・5H2Oの鉱物単斜晶系で2Mポリタイプ,空間群Bm,格子定数a0.6732nm, b0.7369, c2.2680, γ123.18°,単位格子中4分子含む。トバモリー石上族の定義により,一般化学組成式がCa4+x(AlySi6−y)O15+2x−y・5H2Oとなり,従来のトバモリー石(tobermorite-2Mと新たにkenotbermorite-4O,kenotbermorite-2Mが設定された。化学式中,x = 1,y = 0がtobermoriteに相当。x = 0,y = 0で(OH2が加わったのが kenotobermorite(Ca4Si6O15(OH)2・5H2O)である。以下は細分される前のトバモリー石といわれてきたものの諸性質である。微細な繊維状,薄板状結晶集の緻密な塊。白色,わずかにピンク色を帯びることがある。半透明絹糸光沢劈開{001}・{100}明瞭。硬度2.5。比重2.42〜2.44。薄片では無色,二軸性正,屈折率α1.570, β1.571, γ1.575,2V 〜50°。Caの一部はNa,K,Baが置換し,Siの一部はAlで置換されることがある。本鉱物は反射面間隔から11Åトバモリー石といわれることがある。かつて10Åトバモリー石とよばれていたものは,Bも主成分とする別種(大江石,oyelite)。化学組成が酷似する面間隔14Åのものはプロンビエル石(plombièrite,Ca5Si6O16(OH)2・7H2O)。スカルンや緑色岩中に脈として,また玄武岩の空隙を満たして産する。日本では,岡山県高梁市布賀,千葉県南房総市平群などから産出。名称はスコットランド,マル島Tobermoryにちなむ。

執筆者:

参照項目:単斜トバモリー石

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

関連語 松原

〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...

春隣の用語解説を読む