トルテカ族(読み)トルテカぞく(その他表記)Tolteca

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トルテカ族」の意味・わかりやすい解説

トルテカ族
トルテカぞく
Tolteca

メキシコ北部の砂漠地帯から各地を征服しながら南下し,10世紀に入ってメキシコ中央高原にたどりつき,トルテカ王国を築いた民族。ナワトル語を話し,族長ミシュコアトルの指揮のもとで,中央高原に定住していた農耕民に戦いを挑み,高原地帯の覇者となった。ミシュコアトルは暗殺されたが,彼の息子セ・アカトル・トピルツィンはみずから農耕民の神ケツァルコアトル (羽毛のあるヘビ) の化身であると唱え,父の仇を討ったのち王座についた。トルテカの名称は,アシ (葦) のあるところという首都トゥラからきたものであるが,1168年に内紛北方の諸民族の侵入により滅亡した。農耕や暦を発明したといわれるが,確かではない。しかし高度の建築や工芸の技術をもち,トルテカは技術者の別名となっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む