どやく(読み)ドヤク

デジタル大辞泉 「どやく」の意味・読み・例文・類語

どや・く

[動カ四]《「どやぐ」とも》大声で騒ぐ。わめく。
「それそれ持仏堂の脇にもたし掛けて置きましたと―・きける」〈浮・五人女・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「どやく」の意味・読み・例文・類語

どや・く

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 「どやぐ」とも ) 大声で叫ぶ。騒がしくする。どなる。
    1. [初出の実例]「どやきけりきいて里しる八重霞〈西鶴〉 日千句の座を鳥帰る山〈友雪〉」(出典:俳諧・両吟一日千句(1679)第一)
    2. 「ヲヲイ待ちをれやいと、どやぐあごたも鬼殺しのだだ八」(出典:浄瑠璃・伊達錦五十四郡(1752)三)

どやくの語誌

「どや」は騒がしいさま、混乱するさまを表わす「ドヤドヤ」「ドヤクヤ」の「ドヤ」と同源と思われる。江戸時代初期から中期にかけて上方で盛んに用いられた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android